長い雨だった9月から一変して、秋晴れの爽やかな日々を満喫した10月。
誕生月でもある10月は、毎日の何気ない瞬間を思い切り味わいたい気持ちが、いつもより強くなります。
そんな今年の10月は、特にバタバタと忙しい1か月でした。
始まりは10月1日。来年の演奏会の準備で、電話にスタンバイするところからでした。せっかちな私は時間の5秒前に電話をかけて、見事に失敗。それでも先生が無事に確保してくださったことも、今となっては良い思い出です。来年の今頃は何をしているのだろうと考えると、ワクワクする一方で、やや壮大な計画になりそうで少し緊張もしています。
「その場にいる」ことでしか得られないもの
慌ただしさの中で、大好きなシタール奏者のAnoushka Shankarが東京に来ていると知り、最後の滑り込みでチケットを買ってライブへ向かいました。繊細でありながらダイナミックな音色。インドの伝統楽器であるシタールを現代に溶け込ませる発想とクリエイティブさに心を動かされ、無理をしてでも行ってよかったと心から思いました。
今は、スマートフォン1つで、地球の反対側で生まれた音楽もすぐに聴ける時代です。
それでも、生で聴ける機会は本当に貴重。演奏者同士の一瞬の呼吸の絡み合いや、エネルギーの交換に立ち会える。
目には見えず、音としても成り立たないその一瞬を、全身で感じ取れる。
それこそが生の音楽を浴びる醍醐味だと、改めて実感しました。便利になるほど、あえて足を運んで「その場にいる」ことの価値は増していくのかもしれません。。
余白が教えてくれる、本当に必要なもの
10月中旬から2週間の間に2回も九州へ行くことになりました。
1つ目は、ヨガのリトリートで訪れた奄美大島。2回目の訪問でしたが、前回はひどい日焼けをして帰り、東京で病院通いをしたため、少し苦い記憶として残っていました。けれど、そんな記憶も一瞬で塗り替えられるほど、素晴らしい4日間でした。
海の目の前の古民家で過ごし、まぶしい太陽のビーチを前にたっぷりヨガをして、美味しい地元の食を味わう。いつもスタジオを温めてくれる、素晴らしいエネルギーを持った生徒さんたちに囲まれて、十分すぎるほど満たされた時間でした。
物質的に余計なものが少ない空間で、美しい自然に囲まれて過ごしていると、普段いかに考えすぎて、不必要なことに時間を費やしているかに気づかされます。自分が自分に、そっと教えてくれたような感覚でした。そしてそれは、人と一緒にいたからこそできた経験でもあります。たくさんの人に支えてもらっているありがたさを、深く噛みしめました。
月末は、演奏のお仕事で大分県へ。普段慣れないスタイルの公演では、余裕が一瞬で消え、自分の至らなさを痛感しました。
反省とともに、自分が目指したい在り方が浮かび上がってくる時間でもありました。
一方で、バタバタした中でも、時間の使い方を思い切って選んでみると、たくさんの人といても、自分が守りたい時間は守れるという発見もありました。大分の海は波が静かで穏やかで、朝日も夕日も、凪いだ海に反射する光がとても美しかったです。ご一緒した皆さまのおかげで、充実した時間になりました。
調和を選ぶということ
奄美でも大分でも感じたのは、環境や人が変わっても、自分の「在り方」を選ぶのは自分だということ。
一緒にいる人の中に溶け込み、自分を優先するのではなく、調和するための選択をする。それは自分を手放すことではなく、人と過ごす時間をより有意義で価値のあるものにしてくれる選択なのだと思います。ヨガの教えは、いつどこで、どんな人といても、自分次第でその中での経験を変えられることを教えてくれます。
忙しい日々の中でも、余白をつくる選択をすること。便利な時代だからこそ、生の体験に身を置くこと。
そして、目の前の人との調和を選ぶこと。そんな小さな選択の積み重ねが、日常を豊かにしてくれるのだと感じた10月でした。
そしてバタバタと過ごしながらも、無事に誕生日を迎えることができました。メッセージやお祝いをくださった皆さま、本当にありがとうございます。今年は少し貪欲に、そして大切な人との時間をちゃんと味わえる余白を、毎日の中にも、自分の心の中にもつくっていきたいです。
今年も残り2か月。来週の演奏会で大きなイベントは一区切りかと思っていたら、さらなるビッグイベントをいただきました。
もう少し精進します。
11月のお知らせ
2026年11月7日(日)10:00開場・10:30開演
第54回 鎌倉三曲演奏会
入場料:無料
会場:鎌倉障害学習センター・ホール
2番《夏の詠》、10ばん《鐘が岬》に出演しています。2026年11月23日(月祝) 13:00-14:15
Living Philosophy
ヨガ哲学オンライン講座
参加費:3,500円